Thursday, August 17, 2006

鈴木昭男 - もがり

鈴木昭男
創作楽器のアポリアについてまとめてみる。
創作楽器が対立するものを「通常楽器」と呼んでみる(逆に分かりにくいかな?)。
どれかの言葉の使い方を間違えている気もするけど、まだいいや。

○通常楽器が生み出す音響:制度化された楽音
△創作楽器が生み出す音響:奇妙な音

○通常楽器の長所と短所:「同じ音」を再生産できる。システマティックに音と音の関係性を組織できる。
△創作楽器の長所と短所:「奇妙な音」の魅力を生み出す。「奇妙な音」に焦点を置くために、「同じ音」の複製の利用は避けねばならないので「非効率的な演奏手法」しか採用できない。(「効率的な演奏手法」で生み出される音は、興味深い音ではない。)

○通常楽器:あらゆる「楽器」はそもそも創作楽器である。
△創作楽器:創作楽器は、社会的に多数派のものとして定着すると「通常楽器」になる。

オチ:
「創作楽器」:いまだ社会化・一般化されていない楽器を示す言葉であると同時に、社会化・一般化された途端、その魅力を半減させてしまう楽器に与えられる名前。
創作楽器に関する思考は、楽器の存在論(のようなもの)に向かってくはず。

もうちょっと構図を整理すること。
鈴木昭男以外の例(ハリー・パーチとか)も整理しておくこと。
プリペアド・ピアノに応用できるようにすること。

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